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人気商品ができるまでを徹底解剖!

商品部 商品開発グループ

田久保 2013年入社

プライベートブランド開発担当に聞いた!人気商品ができるまでを徹底解剖!

ファディが掲げるビジョンは、「コーヒーと食を通じて新しいライフスタイルを創造し、提案する」というものです。
そのためにプロ仕様の高品質冷凍食品や、鮮度の高い自社焙煎コーヒー、そして地域に密着したカフェを通じて、お客様の充実した食生活を支援しています。

今回のインタビューでは、商品部でプライベートブランドの企画立案を担当する商品部商品開発グループ田久保さんに焦点を当て、成功する商品に不可欠な「改善・改良」の重要性について深掘りしていきます。

  • 商品部に所属する前の経歴は?

2013年に入社して、最初の2年間は主に店舗運営の現場で経験を積んできました。その後、3年目に商品部への異動が決まり、バイヤーとしてのキャリアがスタートしました。現在は、バイヤーとしての業務に加えて、プライベートブランドの商品開発にも携わっています。

  • 店舗運営からスタートし、バイヤー、プライベートブランドの商品開発と、多面的で卓越したキャリアパス。実体験から考える、バイヤーや商品開発者として必要なスキルとは?

商品開発においては、店舗での業務経験が極めて重要だと感じています。現場での経験を通じて、お客様のニーズを直接観察し、トレンドを知ることが今の業務に直結していますね。商品を企画・開発する際には、単に新しい商品を創出するだけでなく、既存商品の改善やアップデートも重要な役割となってきます。これは、市場における長期的な成功、つまり売れ続ける商品に不可欠な要素です。また、商品の企画から開発完成までに、時には数年を要することもあり、商品の特性に応じて様々なアプローチが必要になります。成功する商品の企画には、ターゲットとなる顧客層の好みや趣向、季節ごとの市場動向、流行の傾向、競合他社の動きなど、多岐にわたる情報の分析が欠かせません。これらの分析を基に、商品コンセプトやデザイン、ブランドイメージ、仕様、価格設定を行い、実現可能な商品アイデアを形にするのが、私たち商品開発者の役割となっています。

  • 実際の商品開発でお客様のニーズを反映させるとは?

私が関わった具体例として「ファディ 国産鶏使用チキン南蛮 たれ付」の商品開発があります。 このプロジェクトの目標は、すでに販売している冷凍の業務用チキン南蛮を『家庭で手軽においしいチキン南蛮にする』ことでした。私たちはこの商品を、家族が夕食時に一緒に楽しむ料理と位置づけ、その目的に合わせたターゲット設定とコンセプト策定から始めていきました。最初に直面した課題は、既存のチキン南蛮が家庭の調理ではその魅力を完全に引き出せていなかった点です。業務用チキン南蛮では甘酢をチキンにからめた状態で販売していました。家庭でのフライパン調理においてそのまま火にかけると“焦げやすい”という課題があったんです。そこで私たちは、甘酢を“別添え”にしました。そうすることで焦げにくくすることはもちろんですが、チキンが『パリパリ派』『甘酢で煮詰めてしっとり派』といった好みも、各家庭で追求できるようしたんです。僕はさっと絡めたパリッと派でしたので(笑)このような細かな改善により、新たな市場ターゲットへはもちろん、「また食べたい」と思ってもらえる商品にリニューアルすることができました。

  • 商品開発における最も難しい部分は?

ただ闇雲に味や原料を変更するのではなく、十分な根拠と計算に基づいて変更を加える必要があります。このプロセスは、試作品を何度も見直し、細部に至るまで洗練させる作業が求められます。この過程では上司や同僚からのアドバイスを活かして試作品をつくりあげ、またそこからフィードバックをもらい、それに基づいて少しずつ完成形に近づけていく。そして、社内での試食を通じて得られた結果を基に、さらなる改善を重ねます。特に私や上司はかなりの数を試食・改善していく中で、味覚や好みなどがどうしても似てきてしまうんですよ(笑)なので「皆さんに『美味しい!』と思ってもらうためにも、色んな方のフィードバックをもとに改善していくのは難しい部分でもありますが高評価をいただいた時は達成感でいっぱいですね。

他にも、味以外にも難しい部分はたくさんあります。例えば、製造工程の最適化、コストの効率的な管理、そして食品原料の適切な配合が主な課題です。味の微妙な変化にも細心の注意を払いながら、繰り返し試作品を作成し、テストを行なっていく。品質、特に味や食感に重要な影響を与えるため、妥協することなく挑戦し続けることが重要になってきます。

また、栄養成分の測定や分析も行い、製品の品質を高めることも大切です。

その上で調理のしやすさにも注目し、美味しさと同時に、調理の手軽さも重要な要素として考慮しています。複雑な調理手順は、商品の魅力を損なうからです。ですが、ファディのコンセプトとして『冷凍食品をチンして終わり』にはしたくないんです。野菜やお肉など他の具材は追加して調理してもらったり、フライパンで少し一手間を加える工程を入れることで『ただの冷凍食品』にはしたくないと思っています。

商品の品質を高めるために味や食感、さらには調理のしやすさはもちろん、
“一手間加える”を追求するために徹底的にテストし続けるというプロセスは、
大きなやりがいと情熱を感じさせるお仕事

  • 実際の改善・改良プロセスで特に工夫している点や、そのアプローチの具体的な内容は?

改善と改良においては、いくつか重要な考え方があります。まず、私たちの場合は『食に対する深い愛情と関心』が必要です。素材や調味料からその食品の味や食感を予想できる想像力が求められます。市場のトレンドや顧客の好みを把握するためには、豊富な情報を収集し、それを的確に分析するリサーチ力も不可欠です。さらに、社内の関連部門や外部のメーカーからのアドバイスやフィードバックを得るために、コミュニケーションスキルも必要になってきます。そして、一つのプロジェクトに対して粘り強く取り組み続ける根気も重要です。これらは就職活動においても同様かもしれませんね。自分が情熱・興味を持てる業界を見つけ、そこでのキャリアを築くための目標設定が大切になってきます。その達成のためには、情報収集力やリサーチ力が求められ、面接準備や実際の面接での改善にはコミュニケーションスキルが不可欠になってきます。最終的には、目標に向かって諦めずに粘り強く活動することが、何よりも重要だと思います。強みを活かし直すべき部分に向き合うことで、段々精度の高い受け答えができるようになっていくと思います。

改善と改良を継続的に行うというアプローチは、
商品開発だけでなく、就職・転職活動や社会人になってからも
重要な教訓を与えるもの

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